Airbus等6社、ニュージーランドでゼロエミッション航空を実現する新コンソーシアムを開始
2月10日、Airbusなど国際的な企業6社は、ニュージーランドでゼロエミッションの航空機を実現するために、新しいコンソーシアムを立ち上げたと発表した。水素コンソーシアムのビジョンは、水素を動力源とするグリーン航空機の商業的展開の先駆けとして、ニュージーランドを支援することである。
パートナーは、国際的な航空宇宙産業のリーダーであるAirbus、世界的なグリーンエネルギー企業であるフォーテスキュー・フューチャー・インダストリーズ(FFI)、世界を代表する航空会社ニュージーランド航空、次世代エネルギー企業ヒリンガ・エナジー、液体水素ソリューションのパイオニア企業ファブラム、ニュージーランドのクライストチャーチ空港の5社である。
水素コンソーシアムは、400ヘクタールの再生可能エネルギー地区「コーワイ・パーク」を開発中のクライストチャーチ空港で発足した。Airbusは、2035年までに世界初の水素を燃料とする民間旅客機を開発し、運航することを目指している。
パートナーとの緊密な協力のもと、Airbusはニュージーランドにおける水素の航空需要を織り込んでいく予定だ。Airbusは、空港における水素ハブのコンセプトに基づいて、航空会社および航空会社以外の関係者と協力し、水素で動く航空機の運航を可能にするためのエネルギー供給ニーズの完全な評価を実施する予定である。
クライストチャーチの液体水素ソリューション企業Fabrumは、最近エミレーツ・チーム・ニュージーランドのチェイスボート(Chase Zero)の水素駆動技術を設計し、航空用の軽量液体水素燃料タンク技術を開発した。
今後6ヶ月の間に、パートナーはニュージーランドにおける航空用水素のエコシステムを設計するために協力する予定だ。第一段階は研究に重点を置き、2023年末までに完了させる予定である。コンソーシアムは、ニュージーランドにおける水素航空に関するビジョンを策定し、水素サプライチェーンとその課題を調査し、2050年までの地元航空市場の水素需要予測を評価し、水素航空の開発を促進するための政策、規制、インセンティブの経路を開発する予定だ。
第2段階では、ニュージーランドで水素航空機の試験飛行が可能かどうかに焦点を当てている。ニュージーランド航空は、2026年に初の商業用デモンストレーションフライトを実施することと、2030年からQ300ターボプロップ機の低排出ガス機への入れ替えを開始するという2つの野心的な目標を掲げている。
【参照ページ】
(原文)New consortium to enable zero emission aviation to take off in Aotearoa New Zealand | Airbus
(日本語参考訳)Airbus等6社、ニュージーランドでゼロエミッション航空を実現する新コンソーシアムを開始