S&Pグローバル・レーティング、ESGクレジット指標の定量表示を廃止

8月4日、信用格付世界大手S&Pグローバル・レーティングスは、信用格付レポートにおけるESGクレジット指標の定量評価表示の廃止を発表した。

本発表によって定量評価表示がなくなったとしても、ESGファクターが信用リスクに及ぼす影響のメソドロジーは影響しない。また、定性判断を記すコーナーは続けるが、レポートの読者にとって、定性判断の度合いが定量的に把握しづらくなる可能性がある。同社は、ESGに関する今後の調査レポートの発表を続ける意向を示した。

2021年、S&P グローバル・レーティングスは、一部のセクターとアセットクラスの公的格付け企業について、ESG信用指標の公表を開始した。これらの指標は、格付分析におけるESGクレジット・ファクターの関連性を説明・要約し、同社の格付報告書における説明的なパラグラフを補完するものである。更なる検討の結果、格付けレポート中の分析に特化した説明パラグラフが、ESG信用要因の詳細と透明性を提供する上で最も効果的であると判断したという。

【参照ページ】
S&P Global Ratings Update On ESG Credit Indicators

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る