1月5日、ノルウェーのEquinorとドイツ最大の電力会社RWEは、新しい水素製造施設の開発や、石炭火力に代わる水素のドイツへの輸送など、低炭素水素バリューチェーンの開発に焦点を当てた戦略的エネルギーパートナーシップを締結したと発表した。
両社によると、本締結は、ドイツにおける石炭の段階的な廃止に向けたロードマップに貢献することを目的としているという。実際に昨年、ドイツ政府は、2030年までに同国の電力需要の80%を自然エネルギーで賄うという目標を含む、今後数年間における自然エネルギー開発の大幅な増加を承認する一連の法律を可決した。
ドイツのロードマップでは、2030年までにすべての石炭火力発電所を廃止することが想定されている。本提携では、水素を利用できるガス火力発電所を新たに建設し、当初はEquinorから供給される天然ガスで発電を行い、徐々に水素を燃料に移行していく予定である。
また、本パートナーシップには、天然ガスから製造し、排出されるCO2の95%を炭素回収・貯蔵するブルー水素の製造施設のノルウェーでの建設や、グリーン水素の製造プロジェクトでの両社の協力も含まれており、再生可能エネルギーで製造するための洋上風力発電所の共同開発計画も予定されている。Equinorの投資計画では、2030年までに2GW、2038年までに10GWの低炭素水素製造設備が建設される予定だ。
ノルウェーで製造された水素は、ガス輸送会社Gassco、Equinor、その他のパートナーによって現在評価中のドイツへのパイプラインを通じて輸送される。新しいパートナーシップの下での投資は、このパイプラインの建設を条件としている。
【参照ページ】
(原文)Equinor and German energy major RWE to cooperate on energy security and decarbonization
(日本語参考訳)EquinorとRWE、大規模な水素サプライチェーン・パートナーシップを開始