国際線運航のための2050年ネット・ゼロ世界目標が各州で採択

国際線運航のための2050年ネット・ゼロ世界目標が各州で採択

10月7日、第41回ICAO総会において、184カ国・57機関から2,500人以上の代表者が参加し、集中外交の末、ICAO加盟国は、2050年までに炭素排出量をネット・ゼロにするという長期的な世界目標(LTAG)を共同採択した。

LTAGの達成は、新しい革新的な航空機技術の採用の加速、合理的な運航、持続可能な航空燃料(SAF)の生産と普及を含む、複数のCO2排出量削減策の複合的効果に依存することになる。

また、ICAO総会に参加した各国は、CO2排出量の新しい目標を達成するために、実行可能な資金調達と投資支援の重要性を強調し、SAFの利用可能性と使用を加速するための新しいICAO支援、能力開発、持続可能な航空燃料のためのトレーニング(ACT-SAF)プログラムを完全に支持するとともに、航空と代替燃料に関する第3回ICAO会議が2023年に招集されることを要請した。

第41回ICAO総会におけるその他の注目すべき環境関連の動きとしては、国際航空カーボンオフセット・削減制度(CORSIA)の第1回定期見直しが完了したことが挙げられる。各国は、2024年以降の新しいCORSIAベースラインを2019年のCO2排出量の85%と定義し、2030年以降のオフセット要件の計算に使用するセクター別および個別成長因子の改訂比率に合意した。

この歴史的な成果は、南アフリカ共和国民間航空局長であり、ICAO総会史上初の女性議長であるPoppy Khoza氏の卓越したリーダーシップと優れた議長職のおかげであると認識されている。

【参照ページ】
(原文)States adopt net-zero 2050 global aspirational goal for international flight operations 
(日本語訳)国際線運航のための2050年ネット・ゼロ世界目標が各州で採択

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. GXの全貌と実務への影響~企業が今取り組むべき脱炭素戦略

    2025-7-16

    GX/GX-ETSと実務への影響~企業が今取り組むべき脱炭素戦略

    ※本記事は、2025年3月に発行した記事に最新のGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(…
  2. 2025-7-15

    ESGフロントライン:移行計画の“実行力”が企業価値を左右する時代へ

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-7-15

    ESRS開示項目66%削減案へEFRAGが草案公表。ダブルマテリアリティ評価も負担軽減

    7月、欧州のサステナビリティ報告基準を策定する欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステ…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る