NZIA、ネット・ゼロ・エコノミーへの移行を加速するための先駆的な目標設定プロトコルを立ち上げ

1月17日、国連が招集したNet-Zero Insurance Alliance(NZIA)は、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会で、アライアンス初の目標設定議定書を発表した。

保険業界は、リスク管理者、保険会社、投資家として、顧客がネット・ゼロを達成するために具体的な行動をとることを支援し、ネット・ゼロ排出の世界経済への移行に果たすべき重要な役割を担っているのだ。

NZIA目標設定プロトコル(バージョン1.0)により、MapfreなどのNZIA会員は、2100年までに産業革命前レベルから最大1.5℃の気温上昇というネット・ゼロ移行経路に沿って、それぞれの保険・再保険引受ポートフォリオについて科学に基づく中間目標の独自設定を開始することができるようになる。このプロトコルの開始により、既存のNZIA会員は 2023 年 7 月 31 日までに初期目標を設定し、開示することが求められる。

この重要なマイルストーンは、ベニスで開催された2021年G20気候サミットにおいて、世界有数の保険会社および再保険会社8社がアライアンスを発足させてから18ヶ月後に実現した。その後、アライアンスは29の保険会社および再保険会社に拡大し、世界の保険料総額の約15%をグローバルに占めている。

【参照ページ】
(原文)World-Leading Insurers and United Nations Launch Pioneering Target-Setting Protocol to Accelerate Transition to Net-Zero Economy
(日本語参考訳)世界有数の保険会社と国連が、ネット・ゼロ・エコノミーへの移行を加速する先駆的な目標設定プロトコルを開始

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. 2025-8-18

    金融庁、EDINET新タクソノミ案公表 27年版ではサステナ情報開示も検討

    8月8日、金融庁は企業の有価証券報告書などで利用される電子開示システム「EDINET」の基盤となる…
  2. SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    2025-8-14

    SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    日本企業にとって、2026年から「気候変動対応・開示」は、企業価値を左右する重要な経営課題になるで…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る