1月12日、ネット・ゼロ移行を加速させることを約束する世界のトップ企業で構成される「 CEOクライメート・リーダーズ・アライアンス(Alliance of CEO Climate Leaders)」は新しい報告書の中で、グリーン市場の早期参入が企業の成功に繋がることを示した。
本報告書によると、持続可能な素材と低炭素製品に対する需要の高まりは、急速に転換点を迎えつつあり、業界のリーダーたちは、10年以内に「大規模なグリーン市場」が出現すると考えているという。
本報告書『Winning in Green Markets』は、ボストン・コンサルティング・グループと共同で作成され、企業のサステナビリティに関するコミットメント、グリーンテクノロジーのコスト、部門や地域を超えたサステナビリティリーダーへのインタビューに基づいている。
本報告書は、『グローバルリスク報告書2023』の発表を受けて作成された。『グローバルリスク報告書2023』は、 ビジネスと社会にとっての最大のグローバルリスクとして「気候変動の緩和と適応の失敗」を取り上げ、これらの脅威に対処するために「協調的、集団的行動」と部門を超えた協力を促している。
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同アライアンスのメンバーは、ダボスで開催される世界経済フォーラム年次総会2023で会合を開き、バリューチェーン全体の変化を促進し、低炭素製品や材料の需要を喚起する。同アライアンスは、市場参入戦略の成功に不可欠な要素は、コラボレーションであると主張している。
PwCと共同で作成した2つ目のレポート『Accelerating Business Action on Climate Change Adaptation』では、企業が政府・国際機関・コミュニティと協力して、世界がすでに直面している気候変動による危険にどのように適応していけるかを示している。エジプトで開催されたCOP27では、特にパキスタンで発生した壊滅的な洪水を受けて、気候変動への適応が大きな焦点となった。企業はこれまで、適応に関する世界的な取り組みにおいて小さな役割しか果たしておらず、民間からの資金調達はわずか3%にとどまっている。
気候変動が企業に与える財務的影響は、年間売上高の最大10%に達する可能性があるが、適応策に積極的に取り組む企業は、利益を得ることができる。
【参照ページ】
(原文)Climate CEOs: Green Demand Is Fast Outpacing Supply, Opportunity for Early Movers to Build Market Share
(日本語参考訳)世界のトップ企業、グリーン市場参入の必要性に関する報告書を発表