1月12日、スイスのエネルギー企業VARO Energyは、バイオガス製造会社Bio Energy Coevorden(BEC)の買収と、同社の主要なバイオガス製造施設の倍増計画を発表した。2026年までに650GWhの生産が予定されており、ヨーロッパで3番目に大きなバイオガス製造施設のひとつとなる予定である。
本買収により、BECの創業者であるJacobs家が15%の株式を保有し、Van Drie Groupが5%の株式を引き続き保有することになる。
バイオガスは、農業廃棄物、産業廃棄物、家庭廃棄物などの有機廃棄物を廃棄物処理施設や埋立地にある嫌気性消化器で生産し、さらに処理してバイオメタン/バイオLNGを生産するものである。バイオメタンは、化学的には化石由来の天然ガスと同じだが、生涯の温室効果ガス排出量が大幅に少ないため、既存の送配電インフラを交換することなく、道路輸送や重工業などの脱炭素化が困難なセクターをサポートすることが可能である。
VAROによると、本買収は、2030年までに欧州全体で3倍に増加すると予想されるバイオガスの強い需要増の中で行われたものである。
本取引は、VAROが昨年発表した新しいESG戦略「ONE VARO」に続くもので、今後5年間で持続可能なエネルギー事業に35億ドル(約4,494億円)を投資し、顧客がネット・ゼロの野心を達成できるよう支援し、2040年までにすべての排出スコープでネット・ゼロを達成する計画などが含まれている。
【参照ページ】
(原文)VARO Energy to develop the largest biogas manufacturing facility in Northern Europe, boosting Europe’s security of supply and accelerating the energy transition
(日本語参考訳)VARO Energy、欧州最大級のバイオガスプラント建設へ