SACとファッション産業気候行動憲章、スコープ3測定のためのガイダンス発行

11月8日、アパレル業界の国際サステナビリティ団体Sustainable Apparel Coalition(SAC)は、国連気候変動枠組条約に基づく「ファッション産業気候行動憲章(ファッションチャーター)」と連携し、アパレル・フットウェア企業が購入品・サービス(PG&S)排出量をより効率的かつ一貫して測定できるよう、新しいガイダンスを作成した。本ガイダンスは現在公開されており、11月30日まで意見を募集している。

アパレル・フットウェア分野の企業にとって、スコープ3の排出量は通常、総排出量の大部分を占める。本ガイダンスの目的は、アパレル及びフットウェア部門に特化したPG&S排出量算定のための指針を提供することであり、これにより以下のことが可能となる。

  • アパレル及びフットウェア企業がPG&Sインベントリを作成する方法について、より一貫性を持たせる。
  • 企業は、一次データと二次データの組み合わせの必要性など、 同分野が直面する共通の課題を克服できる。
  • PG&S排出量測定のプロセスを開始する企業は、より効率的に、業界の慣行に沿った形で測定できるようになる。その結果、より多くの企業が排出量を測定し、目標を設定するようになると期待される。
  • より一貫性のあるインベントリにより、アパレル・フットウェア部門は、SBTとの整合性を保つために必要なGHG削減への進捗をより正確に測定できるようになる。

【参照ページ】
(原文)SAC and Fashion Industry Charter for Climate Action open public consultation on guidance for accurate and consistent scope three measurement
(日本語訳)SACとファッション産業気候行動憲章、スコープ3測定のためのガイダンス発行

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-28

    ネイチャーポジティブ経営の重要性が増大・企業に求められる対応とは?(再掲)

    ※2024年3月5日公開済みの記事に「移行計画」「ネイチャーポジティブ宣言」に関する情報を一部更新…
  2. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-4

    ネットゼロ・バンキング・アライアンス、新たな枠組みへ移行検討―会員投票を開始

    8月27日、世界の銀行業界における気候変動対応を主導してきた「ネットゼロ・バンキング・アライアンス…
  2. 2025-9-3

    ESG資産の成長継続へ、AIとエネルギー転換が次の焦点―にBBG調査

    8月25日、ブルームバーグ・インテリジェンスは2025年春に実施したESG投資家調査を発表した。約…
  3. 国内外のサステナビリティ開示動向(2024年度)ーGPIFサステナビリティ投資報告書が示す課題とは-

    2025-9-3

    国内外のサステナビリティ開示動向(2024年度)ーGPIFサステナビリティ投資報告書が示す課題とは-

    8月29日、GPIFが2024年度サステナビリティ投資報告書を公表した。本報告書では、気候関連開示…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る