EU市場規制当局、ファンドのESGラベリングルールを提案

EU市場規制当局がファンドのESGラベリングルールを提案

11月18日、EUの市場規制機関である欧州証券市場庁(ESMA)は、投資ファンドの名称にESGや持続可能性に関連する用語を使用する際の規則案に関するコンサルテーションを開始したことを発表した。

コンサルテーション開始に伴う声明によると、この取り組みは、「ESG」や「サステナビリティ」といった用語を含むファンド名が、ファンドの実際の投資方針や目的を公正に反映するようにすることで、グリーンウォッシュリスクから投資家を保護することを目的としている。

コンサルテーションに含まれる提案は、主にESG関連ファンドの名称を裏付けるために必要な最低投資比率に焦点をあてている。具体的には、ESG関連用語の使用は80%、”sustainable “や持続可能性関連用語の使用は50%の追加基準、除外基準を用いるファンドやインパクトファンドなどの特定タイプのファンドに関する規則が提案されている。

今回の協議は、英国のFCAや米国のSECを含む世界中の規制当局が、投資家に実際のESG関連属性、方法論、基準を明確に伝えることなく、「ESG」、「グリーン」、「サステナビリティ」として販売する投資商品やサービスの普及に関連する問題に取り組むために行われたものである。

今年初め、ESMAはサステナブルファイナンスロードマップを発表し、急速に台頭・発展するサステナブルファイナンス市場に対応するための優先行動と実施分野を設定した。優先分野には、グリーンウォッシングのリスクへの対処、SFDRの開示要件の見直し、ESG投資商品の設計に関する要件の実施、持続可能性報告基準の策定への貢献などが含まれている。

ESMAは、コンサルテーションを2023年2月20日まで受け付け、その後ガイダンスを確定することを目指していると述べている。

【参照ページ】
(原文)ESMA LAUNCHES A CONSULTATION ON GUIDELINES FOR THE USE OF ESG OR SUSTAINABILITY-RELATED TERMS IN FUNDS’ NAMES
(日本語訳)ESMA、ファンドの名称にESGまたはサステナビリティ関連の用語を使用する際のガイドラインに関するコンサルテーションを開始

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