BlackRock、個人投資家への議決権行使の選択肢を拡大開始

BlackRock、個人投資家への議決権行使の選択肢を拡大開始

11月3日、投資大手のBlackRockは、個人投資家による委任状投票の選択をコントロールできるようにする取り組みを開始し、その一環として、「BrackRock Voting Choice」イニシアティブの拡張を発表した。

今回の発表は、昨年、米国と英国で運用されている年金基金、保険会社、企業などの一部の機関投資家の口座から「BrackRock Voting Choice」プログラムを導入したことを受けて行われたものである。

BlackRockは、本プログラムの拡大に取り組んでおり、現在、3.8兆ドル(約560兆円)のインデックス株式運用資産の約半分を対象としている。顧客の関心は高く、 Voting Choice対象資産の25%に相当する顧客が本プログラムに登録したとBlackRockは報告した。

ラリー・フィンクは、「業界初」となる個人投資家への提供開始を含め、本プログラムを継続的に拡大するための一連の動きについて強調した。 BlackRockは、デジタル投資家向けコミュニケーション・プラットフォームであるProxymityと協力し、来る2023年の委任状提出シーズンに向けて、英国の一部のインデックスファンドの個人投資家が、自分の投票権をどのように行使するかを選択できるようにするソリューションを構築中であると発表した。

今回発表されたプログラムのその他の拡張には、現在利用可能なInstitutional Shareholder Services(ISS)の一連のポリシーにGlass Lewis Governance-Focused Policyを追加し、顧客が選択できる議決権行使ポリシーの幅を広げることや、Systematic Active Equity(SAE)戦略を実施する特定の機関投資家のプール型ファンドの資産900億ドル(13.2兆円)を代表して、Voting Choice顧客の資格を拡張することなどが含まれている。

【参照ページ】
(原文)Empowering investors through BlackRock Voting Choice
(日本語訳)ブラックロック投票選択権で投資家に力を与える

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-5-16

    EBA、EU域内銀行の気候リスク指数を初公開

    4月25日、欧州銀行監督機構(EBA)は25日、EUおよびEEA(欧州経済領域)域内の銀行セクター…
  2. 2025-5-16

    米国グリーンビルディング協会、持続可能な建築基準「LEED v5」を発表

    4月28日、米国グリーンビルディング協会(USGBC)はLEED(Leadership in En…
  3. 2025-5-14

    ニューヨーク市会計監査官、新たな排出削減基準を発表

    4月22日、ニューヨーク市会計監査官(Comptroller)のBrad Lander氏は、アース…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る