BMW、米国のEVとバッテリー生産能力に約2,530億円を投資

BMW、米国のEVとバッテリー生産能力に約2,530億円を投資

10月19日、自動車メーカーのBMWグループは、米国におけるエレクトロモビリティ能力の拡大を目的とした17億ドル(約2,530億円)の投資を発表した。これには、既存の施設をEV生産用に整備し、バッテリー施設を新たに建設する計画が含まれている。

本投資は、BMWが昨年発表した、ライフサイクルを通じて車両の排出量を大幅に削減し、2030年までに車両1台あたりのCO2排出量を40%削減すること、2030年までに世界販売の最低50%をバッテリー式EVにすることを含む気候変動対策への取り組みを拡大するためのものである。

17億ドル(約2,536億円)の新規投資のうち10億ドル(約1,490億円)は、サウスカロライナ州のEV製造施設であるプラント・スパルタンバーグの拡張に充てられる。30年の歴史を持つ同工場は、BMWの米国内唯一の製造工場で、最大45万台の年間生産能力を持ち、現在11モデルを生産している。

BMWは、2030年までに少なくとも6車種の完全なEVを米国で製造することを目指すと表明している。

残りの7億ドル(約1,000億円)は、近くのウッドラフに100万平方フィートの高電圧バッテリー組立施設を新たに建設するために使われる予定である。

BMWはまた、バッテリー技術企業のEnvision AESCと新たに提携し、Envisionが建設する新施設からバッテリーセルをスパルタンバーグ工場に供給することを発表した。BMWは、本契約が、EV用のバッテリーセルを生産地で購入するという「地元には地元を」の原則に沿うものであると述べている。本施設の容量は最大30GWhで、第6世代のBMW eDriveテクノロジー用に特別に設計されたセルを生産する予定である。

本バッテリー形式は、エネルギー密度を20%以上高め、充電速度を最大30%向上させ、航続距離を最大30%延ばすことができるという。また、リチウム、コバルト、ニッケルの副材料を部分的に使用し、生産には再生可能エネルギーを使用することで、セル生産に伴うCO2排出量を最大60%削減するとしている。

【参照ページ】
(原文)BMW GROUP ANNOUNCES $1.7 BILLION (USD) INVESTMENT TO BUILD ELECTRIC VEHICLES IN THE U.S.
(日本語訳)BMWグループ、米国での電気自動車生産に17億米ドルを投資すると発表

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