アメリカン航空、航空業界向けグリーン水素関連スタートアップUniversal Hydrogenに出資
10月10日、アメリカン航空は、航空に特化したグリーン水素の流通・物流ネットワークプロバイダーであるUniversal Hydrogenへの出資を発表した。
2020年に設立されたUniversal Hydrogenは、貨物のように扱えるモジュール式の水素カプセルを用いた水素物流ネットワークを構築し、空港での新たな燃料補給インフラの整備を不要にし、燃料搭載作業の迅速化を可能にしている。
航空業界は、温室効果ガス(GHG)の排出量が世界全体の2~3%を占めており、この数字は対策を講じなければ今後数十年で劇的に上昇する可能性があるとして、その重要性がクローズアップされている。航空機産業が気候に与える影響に対処するため、いくつかの取り組みが進められている。一般的には、航空機の効率向上、持続可能な航空燃料(SAF)の開発、電気や水素を利用した低炭素またはゼロ炭素推進システムを活用した航空機の開発などが挙げられる。
現在、多くの取り組みが、電気推進やSAFなど、より迅速な脱炭素化を可能にする分野を対象としているが、水素は、カーボンフリーな方法で製造できる可能性やそのエネルギー特性から、業界内ではより有望な長期的解決策と見なされている。Universal Energyによると、水素はジェット燃料の3倍のエネルギーを含んでいるという。しかし、クリーンな水素抽出能力の大幅な拡大や流通インフラの整備など、水素を産業界のソリューションとして実現するためのハードルが残っている。
アメリカン航空によると、本投資は、2035年までに旅客と貨物の単位積載量あたりの炭素強度を45%削減し、2050年までにネット・ゼロエミッションを達成するという目標を含む、同社の持続可能性に関する目標をサポートするものである。
【参照ページ】
(原文)American Airlines Makes Equity Investment in Universal Hydrogen
(日本語訳)アメリカン航空、航空業界向けグリーン水素関連スタートアップUniversal Hydrogenに出資