DHL、道路輸送における脱炭素化サービスを開始

 

10月4日、輸送大手のドイツポストDHLグループは、陸上貨物輸送ソリューション部門のDHL Freightを通じて、サプライチェーンの排出削減サービス「GoGreen Plus」を陸上輸送にも拡大することを発表した。

DHLの「GoGreen」サービスは、国際的に認められた気候保護プロジェクトへの投資を通じて、輸送中に発生する排出量を相殺し、荷主に気候ニュートラルな輸送のオプションを提供する。GoGreen Plusは、カーボン「インセット」による実質的な排出量削減を目指し、荷主が従来の化石燃料を持続可能な燃料やクリーンな技術に置き換えることができるようにする。

本プログラムは、昨年発表されたDHLの2030年に向けたサステナビリティロードマップの一部を構成しており、燃料需要の少なくとも30%を持続可能な燃料で賄うというサブターゲットに貢献するものである。また、同ロードマップの一環として、同社は今後10年間にわたり、代替航空燃料などに重点を置き、CO2排出量を削減するため、OPEXおよびCAPEXに70億ユーロ(約9,889億円)を投資する予定だ。

同社は、顧客がサステナビリティに貢献し、CO2排出量の絶対量を削減できるよう、さらなるオプションや排出量削減製品の導入を目指すとしている。「GoGreen Plus」サービスは、航空貨物やLCL(Less than Container Load)海上貨物など、同社のいくつかの部門で開始されている。

DHLは、EV、バイオガス、水素化植物油などの低排出ガスおよびゼロエミッション技術や燃料など、脱炭素に焦点を当てた投資の一部を紹介し、ブリッジ技術への投資や水素トラックのような長期的ソリューションを含む、貨物部門の持続可能テクノロジーロードマップの一部を構成していることを説明した。

【参照ページ】
DHL FREIGHT INTRODUCES GOGREEN PLUS SERVICE TO DECARBONIZE ROAD TRANSPORTATION

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