ベインアンドカンパニー、ESGトレーニング提供のためのイニシアティブを立ち上げ

ベインアンドカンパニー、ESGトレーニング提供のためのイニシアティブを立ち上げ

9月28日、ベイン・アンド・カンパニーは、同社のグローバルな全コンサルタントに大学院レベルのESGトレーニングを提供する大規模なスキルアップ・イニシアチブであるFurther Academyの立ち上げを発表した。

ベインは、本プログラムを「トップクラスの経営コンサルティング業界では最大規模」と位置づけており、世界65拠点に所属するコンサルタント一人ひとりが、マサチューセッツ工科大学(MIT)、インペリアルカレッジ・ロンドン、HECパリ、メルボルンビジネススクールなどのトップレベルの大学やビジネススクールからトレーニングを受ける。

本プログラムは、企業がサステナビリティをビジネスに組み込むことが「世界的な必須条件」となっている中で生まれた。ベインは昨年、気候変動から構造的不公平や環境悪化に至るまで、様々な課題に取り組む顧客と協力し、ESG機能を統合した「Further」を立ち上げた。

サステナビリティ、ESG、気候問題に対する企業のサポート需要が高まる中、いくつかのプロフェッショナルサービス企業は、従業員のスキルアップのための取り組みを発表している。今週初めには、デロイトが気候変動やサステナビリティの問題に関する社員のスキルと能力の向上を目的とした新しい学習プログラムを開始し、今月初めには、PwCが「New Equation」戦略の一環として、過去1年間に10万人の社員にESGトレーニングを提供したことを明らかにした。PwCは、今後4年間でESGの収益が10倍に成長する計画であると述べている。

ベインの新しいプログラムでは、同社の各コンサルタントが主にライブセッションを通じて40時間の大学院生向けトレーニングモジュールを受ける。モジュールには、気候変動、エネルギー転換、持続可能な開発、ビジネスの変革、循環とバリューチェーン、持続可能で公平なフードシステム、社会正義、多様性と公平性と包括性(DAI)などが含まれている。パートナーであるビジネススクールは、地域ごとにカリキュラムを作成し、トレーニングは各コンサルタントが専門分野の中でESGの課題についてアドバイスできるようになることを目指す。

【参照ページ】
(原文)Bain & Company acts on global sustainability imperative with world-leading program to rapidly upskill all consultants with ESG training from top universities
(日本語訳)ベインアンドカンパニー、ESGトレーニング提供のためのイニシアティブを立ち上げ

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る