スポーツブランドOn、回収した炭素から作られた世界初のシューズを発表

9月15日、スイスのスポーツブランドOnは、Cloudprimeと呼ばれる炭素排出物から作られた世界最初のシューズを発表した。これは、炭素排出物を原料として作られた新しいフォーム素材「CleanCloud」を作ることで、石油系資源からの脱却を意味する。Onは、靴のミッドソール、特にEVA(エチレンビニルアセテート)フォームの主原料として炭素排出物を探求した靴業界で最初の企業であり、将来的には他の靴の部品や製品にも使用される可能性がある。

Onは、CleanCloudの開発にあたり、生化学、プロセス、材料のイノベーションにおいて最も革新的な企業であるLanzaTech、Borealis、Technip Energiesの3社とパートナーシップを結んでいる。

また、持続可能なイノベーションという同じ精神に基づき、Onは循環型スタートアップ企業であるNovoloopと協力し、消費者から回収したプラスチック廃棄物を化学的にアップサイクルした世界初のTPUを使用したCleanCloudアウトソールも開発している。

本アウトソールは、研究所とアスリートによる厳しいテストを経て、化石由来のTPUと同等の仕様を満たし、カーボンフットプリントの大幅な削減を実現している。アッパーには、フランスの若手スタートアップ企業であるFairbricsと共同で、炭素排出物から作られたポリエステルベースのテキスタイルを使用している。

【参照ページ】
(原文)On presents the first ever shoe made from carbon emissions in partnership with LanzaTech, Borealis and Technip Energies
(日本語訳)スポーツブランドOn、回収した炭素から作られた世界初のシューズを発表

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  2. 【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    2025-10-15

    【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  3. AI時代のサステナビリティ情報開示のポイント ー現状チェック項目付ー

    2025-10-13

    AI時代のサステナビリティ情報開示のポイント ー現状チェック項目付ー

    サステナビリティ情報開示は、アナリスト(人間)が読むことを前提とされた構造になっているが、近年は主…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る