7月29日、多国籍ホスピタリティ企業であるHiltonは、ホテルポートフォリオの排出量を大幅に削減する目標や、包括的な成長を支援する社会的影響の誓約など、一連の新しいESGコミットメントを発表した。
Hiltonの新しい気候変動に関する目標には、2030年までに管理ホテルで温室効果ガス(GHG)排出強度を75%削減すること(従来の61%目標から加速)、フランチャイズホテルで56%削減することが含まれている。GHG排出量の目標値は、Science Based Targets initiative(SBTi)により、世界の気温上昇を1.5℃に抑えるという軌道に沿ったものである。
昨年、SBTiは、気候変動による最悪の影響を回避するために、気温上昇を1.5℃に抑える野心に沿った目標のみを近々受け入れると発表し、承認する気候目標の基準を厳格化した。Hiltonの以前の目標は2℃のシナリオを想定しており、同社は数ヶ月間SBTiと協力して気候目標の再検証を行ったと述べている。
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アップグレードされた目標に加えて、同社はVC投資家であるFifth WallのClimate Tech Fundに新たにコミットし、ソフトウェア、ハードウェア、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵、スマートビルディング、炭素隔離技術に投資すると発表している。
Hiltonの社会的影響に関するコミットメントには、2030年までに社会的地位の低いグループに焦点を当て、従業員とコミュニティのために500万件の学習とキャリア成長の機会を創出し、2030年までに地域支援、経済機会、災害救済を通じて2000万人のコミュニティメンバーに意味のある影響を与え、バリューチェーン事業の100%で責任と包括的な行動を推進する目標が含まれている。
【参照ページ】
(原文)
Hilton Enhances ESG Targets to Drive Climate Action and Social Impact
OUR JOURNEYTOWARD 2030
(日本語訳)
ヒルトン、ホテルの排出量削減目標を設定