7月15日、Microsoft、Alaska Airlines、および炭素変換企業のTwelveは、回収したCO2を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)の製造と利用の促進を目的とした新しい協力関係を発表した。
Twelveは、回収したCO2を水と再生可能エネルギーを入力とし、水と酸素だけを出力とする炭素変換技術により、化石燃料ではなく炭素から化学品、材料、燃料を製造している。今月初め、同社は技術を進化させるために1億3,000万ドル(約178億円)を調達し、Microsoft Climate Innovation Fundが投資家の一人として名を連ねている。
航空輸送は、温室効果ガス(GHG)排出の大きな要因として近年ますます注目されており、世界のGHG排出の2%を占めると推定されている。SAFは、従来のジェット燃料と比較してライフサイクルでの炭素排出量が大幅に少ないことから、市場関係者は、航空業界が気候変動への影響に対処するための重要な手段の一つであると見ている。SAFは一般的に、化石燃料からではなく、廃油や農業残渣などの持続可能な資源から、あるいは大気中の炭素を回収して製造される。
本提携により3社は、Twelveの炭素変換技術を利用したPower to Liquidsプロセスで製造される低炭素ジェット燃料「E-Jet」の製造と利用の加速を目指す。また、E-Jetを使ったデモフライトや、 Microsoft のアラスカでの出張の一部に対応するための燃料供給にも取り組んでいく予定である。
本提携は、2020年10月に Microsoft と Alaska Airlines が開始した、SAFの利用による Microsoft 社員の出張航空券の環境負荷低減を目的とした提携に続くものである。
【参照ページ】
(原文)Alaska Airlines, Microsoft and Twelve partner to advance new form of sustainable aviation fuel
(日本語訳)Microsoft、Alaska Airlines、Twelve、SAFの利用促進に向け提携