2月28日、サウスウエスト航空は、同社の持続可能な航空燃料(SAF)投資を管理し、クリーン燃料の目標達成のためにSAFを入手する機会を創出する役割を担う新しい子会社、サウスウエスト航空リニューアブル・ベンチャーズ(Southwest Airlines Renewable Ventures:SARV)の設立を発表した。
同社はまた、SARVのポートフォリオの一部となるSAF技術スタートアップのランザジェットに新たに3,000万ドル(約45億円)を投資することを発表した。イリノイ州を拠点とするランザジェットは、炭素リサイクル技術企業のランザテックによって2020年に立ち上げられ、低炭素サトウキビ、エネルギー作物、森林残渣、農業廃棄物、有機廃棄物などの廃棄物ベースや持続可能なエタノール原料からSAFや再生可能ディーゼルを製造することを可能にする「Alcohol-to-Jet」技術を開発した。
新しいSAF投資事業の立ち上げは、サウスウエストが11月に発表した最新の持続可能性戦略 “Nonstop to Net Zero “に続くもの。サウスウエストの気候変動目標には、2050年までにネット・ゼロ・エミッションを達成すること、2030年までに排出強度を25%、2035年までに50%削減することが含まれている。本戦略には、2030年までにジェット燃料総消費量の10%をSAFに置き換える目標も含まれている。
2022年、サウスウエストはSAFFiRE Renewablesに投資した。SAFFiREは、低コストの持続可能な航空燃料を製造する技術の試験的導入と商業化を目的とする会社で、エネルギー省(DOE)が支援する、拡張可能なSAFを開発・製造するプロジェクトの一環として設立され、SARVもこれを保有する。SAFFiREは、広く入手可能な農業残渣原料であるトウモロコシの茎葉をセルロース系エタノールに変換する技術のライセンス契約を結んでおり、LanzaJetの技術を利用してSAFを製造することができる。
サウスウエストとの契約の一環として、ランザジェットは、主にサウスウエスト向けにSAFを生産するエタノール・ツー・SAF施設を建設する予定であり、これにはSAFFiREのセルロース系エタノールをSAFに変換する機能が含まれる。
【参照ページ】
(原文)Southwest Airlines Launches Renewable Ventures Subsidiary to Advance Sustainable Aviation Fuel And Announces Investment In LanzaJet
(日本語参考訳)サウスウエスト航空、SAFベンチャー投資事業を開始