FCA、投資家向けサステナビリティ開示とESGラベルの導入プロセスを先送り

7月6日、英国の金融サービス企業および金融市場の行為規制機関である金融行動監視機構(FCA)は、資産運用会社に対するサステナビリティ開示要求と投資商品に対するESG表示規則の導入プロセスを延長し、提案に関するコンサルテーションの延期を明らかにした。

本開示・表示規則は、サステナビリティ開示要求(SDR)の一部を構成するもので、英国を国際的なグリーンファイナンスの中心地として確立し、金融セクターと資本フローを世界および国内の気候・環境目標の実現に一致させることを目的とした英国のグリーンファイナンス戦略の主要部分である。

本規則は、共通の基準、明確な用語、商品分類を通じて透明性を向上させ、急速に拡大・増殖する持続可能な投資の状況を投資家が把握しやすくし、グリーンウォッシュのリスクを軽減する。

規則が施行されれば、資産運用会社は、サステナビリティをどのように考慮し、そのリスク、機会、影響を管理しているかを開示し、提供する投資商品とポートフォリオのサステナビリティ特性について報告することが要求される。また、FCAは、投資商品のサステナビリティ特性に関する情報を記載した投資ラベリング制度の実施に取り組んでいる。

【参照ページ】
(原文)FCA delays ESG labelling consultation
(日本語訳)FCA、投資家向けサステナビリティ開示とESGラベルの導入プロセスを先送り

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る