IT企業Hewlett Packard Enterprise、役員報酬を気候変動対策に関連付け
6月22日、IT企業Hewlett Packard Enterprise(ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、以下HPE)は、一連のESGイニシアティブの一環として、ボーナス給与の一部をバリューチェーンの排出量管理に関連付けると発表した。また、副社長クラス以上の幹部は、気候変動に関するトレーニングプログラムの受講が義務づけられる。
HPEの新しい取り組みは、第7回年次ESGレポート「Living Progress」の発表とともに発表された。本レポートでは、同社のサステナビリティ戦略の進捗状況や、低炭素経済を推進するテクノロジーソリューションの開発、多様で包括的な労働力への投資に関する取り組みについて概説している。
HPEの役員報酬発表は、UBS、キャタピラー、アップル、トランなど、幅広い業界の企業で報酬をESGの進捗と関連付ける傾向が強まっている一環だ。マスターカードは最近、ボーナス支給額をESG目標に連動させる報酬モデルを、同社の全世界の従業員に拡大すると発表した。HPEはすでに役員報酬を多様性目標に連動させている。
また、バリューチェーン全体でネット・ゼロ企業になるという目標を10年前倒しで2040年に達成し、その時までに全世界での排出量90%削減を目指す。
HPEは、長期的なネット・ゼロ目標に加えて、2030年の目標として、事業所内の排出量を2020年比で70%削減し、販売製品の使用、上流の輸送・流通、サプライチェーンの直接排出に重点を置いて、スコープ3の排出量を42%削減するとしている。
【参照ページ】
(原文)Hewlett Packard Enterprise Releases 2021 Living Progress Report; Accelerates Net-zero Climate Target by 10 Years
(日本語訳)Hewlett Packard Enterprise、役員報酬を気候変動対策に関連付け