6月23日、ガス、テクノロジー、サービスのリーディングカンパニーであるAir Liquide(エア・リキード)とエネルギー技術企業のSiemens Energy(シーメンス・エナジー)は、欧州における持続可能な水素経済の実現を目指し、産業規模の再生可能水素電解槽の製造を目的とした新しいジョイントベンチャーの設立を発表した。
水素は、クリーンなエネルギーへの移行において重要な構成要素のひとつと考えられており、特に、風力や太陽光などの再生可能エネルギーでは排出量の削減が困難なセクターにおいて重要な役割を担う。クリーンな水素の供給には、インフラ、電解、輸送などの分野で大規模な投資が必要だ。
クリーン水素の製造に必要な主要技術のひとつが電気分解で、これは水中の水素分子と酸素分子を分離するプロセスだ。エア・リキードによると、再生可能エネルギーと組み合わせることで、電解槽はモビリティや産業分野を含むさまざまな用途に低炭素水素を供給できる。
エア・リキードによると、本パートナーシップは、両社のパイプラインを組み合わせた水素プロジェクトのポートフォリオから恩恵を受け、顧客との協力による大規模な産業用水素プロジェクトをターゲットにする。
新合弁会社の下での生産は2023年後半に開始され、2025年には年間3ギガワットの生産能力につながる見込み。
【参照ページ】
(原文)Air Liquide and Siemens Energy form a joint venture for the European production of large-scale renewable hydrogen electrolyzers
(日本語訳)Air Liquide・Siemens Energy、再生可能エネルギーによる水素製造技術の拡大で提携