5月17日、ホームセンター大手のホーム・デポ(Home Depot)の株主は同社の年次総会において、森林破壊防止への取り組み強化を求める議案を支持した。
環境・社会的責任投資マネージャーであるグリーンセンチュリーが提出した本提案は、ホームデポに対して「サプライチェーンにおける原生林の破壊と劣化をなくすための取り組みの規模、ペース、厳密さを高めることができるかどうか、またどのようにできるかを評価する報告書を出すこと」を求め、原生林を破壊しない、劣化しない方針を採用しているかの評価を含め、同社の森林破壊への取り組みに関する進捗報告、時間制限付きの行動計画の提示を提案した。
決議では、木材、木材製品、パルプ、紙が森林破壊と森林劣化の主な原因であり、それが世界の温室効果ガス排出の約15%に関与していると指摘した。ホーム・デポは「木材の主要な購入者」であるが、同社の購入方針は原生林への影響に有意に対処しておらず、同社の開示方針はリスク露出の評価を困難にしており、同社は潜在的な競争、評判、財務、規制リスクにさらされていると、決議文は述べている。
ホーム・デポは先月発表した委任状で、グリーン・センチュリーの提案を支持しないよう勧告した。同社は森林破壊や劣化に関する懸念を共有しており、同社の方針は「可能な限り、認証済みで適切に管理された森林から産出された木材や木材製品の購入を優先する」、「絶滅の危機にある森林地域からの木材購入は行わない」など、これらの懸念に対応していると指摘していた。
グリーンセンチュリーは、ホームデポの競合会社であるロウズにも同様の決議案を提出していたが、同社が木材調達の影響を開示し、気候、生物多様性、人権への影響をターゲットとした戦略を策定することに同意したため、その後、提案を取り下げた。
【参照ページ】
(原文)Green Century Deforestation Proposal to Be Considered at The Home Depot’s* Annual Meeting
(日本語訳)ホーム・デポ社*の年次総会で審議されるグリーン・センチュリー社の森林破壊に関する提案について