HVAC企業Trane、業界初で初、SBTiから承認

HVAC企業Trane、製品使用時の排出量を97%削減

5月5日、HVACおよび空調ソリューション企業のTrane Technologiesは、業界で初めて、科学的根拠に基づく目標設定(SBTi)によるネット・ゼロ・カーボン・エミッション目標を承認された企業になった。同社は、温室効果ガス(GHG)排出量を大幅に削減するためのコミットメントを発表した。その中には、同社製品の使用による冷却トンあたりの排出量を97%削減する目標や、2050年までにグローバルな事業活動全体でGHG排出量を90%削減する目標が含まれている。

SBTiは、ネット・ゼロ・エミッション達成に向けた企業の取り組みを評価・認証する「ネット・ゼロ・スタンダード」を10月に開始し、2050年までに90~95%の脱炭素化や、まだ削減できない残留排出物の中和など、厳しい承認基準を設けている。現在までに、SBTiによってネット・ゼロ目標の検証を受けた企業は、世界で11社にとどまっている。

スコープ3の排出、つまり会社が直接コントロールできないバリューチェーンの排出は、気候への影響の大部分を占め、その中には企業の総排出量の90%を占める製品の使用による排出も含まれている。Traneはすでに、2030年までにスコープ3の排出量を55%削減する目標を掲げていた。

製品の排出量削減は、2030年までに顧客の二酸化炭素排出量を10億トン削減するという、Traneの「ギガトン・チャレンジ」にも貢献する。

【関連記事】Trane 、ゼロエミッション・コールドチェーン・ソリューションに約110億円を投資

【参照ページ】
(原文)Trane Technologies Becomes One of the World’s First Net-Zero Approved Companies with Latest Validation by the Science Based Targets Initiative
(日本語訳)HVAC企業Trane、業界初で初、SBTiから承認

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…
  2. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  3. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る