3月23日、イギリスのエネルギー大手bpは、丸紅と戦略的パートナーシップを締結し、日本における洋上風力発電の開発、および水素プロジェクトを含む他の脱炭素化関連ビジネスへの展開を検討すると発表した。
bpは、丸紅が計画している日本沿岸の洋上風力発電プロジェクトの49%の株式を購入する予定だ。丸紅は、日本における洋上風力発電のリーディングカンパニーであり、日本初の大型商業洋上風力発電プロジェクトである秋田沖140MW洋上風力発電プロジェクトの開発・許認可・建設における主要パートナーでもある。
今回の提携は、日本が再生可能エネルギー容量の急速な拡大を目指し、洋上風力発電市場が大きく成長することを見据えたものだ。2021年7月、政府はエネルギー戦略の詳細を明らかにし、2030年までにエネルギーミックスに占める再生可能エネルギーの割合を現在の20%未満から36%~38%におよそ倍増させる計画を盛り込んだ。日本は2050年までにネット・ゼロエミッションを達成することを約束しており、2030年までに温室効果ガス排出量を46%削減するという中間目標を掲げている。
2020年、日本は国内の洋上風力発電容量を2030年までに10GW、2040年までに45GWまで拡大する目標を設定したが、当時はわずか70MWだった。ロシアのウクライナ侵攻を受けて、萩生田光一経済産業大臣は輸入エネルギーへの依存を減らすために、再生可能エネルギーの導入計画を加速する可能性を示した。
bpは自社事業において、2020年に国際石油会社から総合エネルギー企業への転換を図る長期戦略を打ち出し、石油・ガスの生産を長期的に削減する一方で、低炭素エネルギー源への投資を拡大する目標を掲げている。最近では、バイオエネルギー・利便性・電気自動車(EV)充電・再生可能エネルギー・水素などの「移行成長事業」の設備投資全体に占める割合を、2025年までに40%以上、2030年までに50%程度に引き上げる計画であり、2030年までに再生可能電力容量50GWの達成を目指すと発表している。
【参照ページ】
(原文)bp and Marubeni form strategic partnership to pursue offshore wind in Japan
(日本語訳)bp、日本の洋上風力発電市場に参入