2月15日、開発段階にあるボランタリーカーボンマーケットプレイス(VCM)のCarbonplaceは、UBS・Standard Chartered・BNP Paribasの世界大手銀行3行を新たな設立メンバーとして加え、VCMプラットフォームの決済インフラとシステムサービスの潜在的な利用者の大幅な拡大を発表した。
CIBC・Itaú Unibanco・National Australia Bank・NatWest Groupなどの銀行連合が2021年7月にプロジェクトカーボンとして立ち上げたCarbonplaceは、高信頼・安全・拡張性の炭素クレジット取引を促進するITインフラの提供を目指している。本プラットフォームは2022年末までに完全に稼働する予定だ。
温室効果ガスの排出を相殺するカーボンオフセットプロジェクトや関連クレジットに対する需要は、今後数年間で大幅に増加すると予想されている。しかし、炭素クレジット市場は、流動性の欠如やプロジェクトの有効性を評価するためのデータが不十分または一貫性がないといった問題を抱えている。
今回のプロジェクトにより、両行は高品質のカーボンオフセットプロジェクトの提供の増加、価格の確実性と透明性を備えた流動的なカーボンクレジット市場の実現、オフセット市場を支える強力なエコシステムの構築、そして顧客の気候変動リスク管理を支援するツールの開発を促進することを目指す。
Carbonplaceは、安全でエネルギー効率の高い分散型台帳技術に基づいて構築されており、企業によるカーボン・クレジットの購入を簡素化する。この市場の主な特徴は、クレジットの所有者が完全なトレーサビリティとリンクにより市場に所有権を明確に証明できること、取引所や市場などすべての市場参加者が付加価値サービスを提供できることなどが挙げられる。
【参照ページ】
(原文)UBS, Standard Chartered, and BNP Paribas join banks developing new voluntary carbon market settlement platform
(日本語訳)UBS、Standard Chartered、BNP Paribasが新しいカーボンマーケットプラットフォームに参加