フランクフルト証券取引所の運営を行うドイツ取引所は、投資家の透明性を高め、投資判断にESG要素をさらに組み込むことを可能にするために、発行体がESGデータを同取引所のウェブサイトで公開する情報サービス「ESG visibility Hub」を発表した。
投資家や関心のある市場参加者は、既存の企業データに加えてフランクフルト証券取引所のウェブサイト上で、個々のサステナビリティの側面に関する情報にアクセスできるようになる。また発行体は、ESG評価、主要数値、サステナビリティレポートなどの情報を提供することができる。ドイツ取引所によると、投資家が企業のサステナビリティに関する透明性をますます期待するようになっていることから本ハブを立ち上げた。またこのサービスで提供される情報は、ESGレーティングプロバイダーがESGスコアやレーティングを算出する際にも利用される。
このプラットフォームは中小企業に対する投資家の可視性を高めることも目的としている。ドイツ取引所は、これまでサステナビリティに関する報告を行っていなかった中小企業を対象に、自社の活動を効率的かつ比較可能な形で開示できるよう新たに開発したフォーマットであるESG KPIレポートと、それに付随するベストプラクティス・ガイドを提供している。使用されているKPISは、GRI(Global Reporting Initiative)、SASB、DNK(German Sustainability Code)などの定評ある報告基準に基づいている。
【参照ページ】
(原文)Deutsche Börse increases transparency for investors in the ESG sector with new offering
(日本語訳)ドイツ取引所、投資家向けに発行体のサステナビリティデータにアクセスできるESGハブを開設