ドイツ取引所、投資家向けに発行体のサステナビリティデータにアクセスできるESGハブを開設

ドイツ取引所、投資家向けに発行体のサステナビリティデータにアクセスできるESGハブを開設

フランクフルト証券取引所の運営を行うドイツ取引所は、投資家の透明性を高め、投資判断にESG要素をさらに組み込むことを可能にするために、発行体がESGデータを同取引所のウェブサイトで公開する情報サービス「ESG visibility Hub」を発表した。

投資家や関心のある市場参加者は、既存の企業データに加えてフランクフルト証券取引所のウェブサイト上で、個々のサステナビリティの側面に関する情報にアクセスできるようになる。また発行体は、ESG評価、主要数値、サステナビリティレポートなどの情報を提供することができる。ドイツ取引所によると、投資家が企業のサステナビリティに関する透明性をますます期待するようになっていることから本ハブを立ち上げた。またこのサービスで提供される情報は、ESGレーティングプロバイダーがESGスコアやレーティングを算出する際にも利用される。

このプラットフォームは中小企業に対する投資家の可視性を高めることも目的としている。ドイツ取引所は、これまでサステナビリティに関する報告を行っていなかった中小企業を対象に、自社の活動を効率的かつ比較可能な形で開示できるよう新たに開発したフォーマットであるESG KPIレポートと、それに付随するベストプラクティス・ガイドを提供している。使用されているKPISは、GRI(Global Reporting Initiative)、SASB、DNK(German Sustainability Code)などの定評ある報告基準に基づいている。

【参照ページ】
(原文)Deutsche Börse increases transparency for investors in the ESG sector with new offering
(日本語訳)ドイツ取引所、投資家向けに発行体のサステナビリティデータにアクセスできるESGハブを開設

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. 2025-7-10

    EUタクソノミーの簡素化で企業の負担軽減へ―欧州委、報告義務緩和を採択

    7月4日、欧州委員会は、EU共通の分類基準であるEUタクソノミーに関する一連の簡素化措置を採択した…
  3. 2025-7-9

    ISSB、SASB基準の包括的見直し案を公表

    7月3日、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、SASB基準の改訂案およびIFRS S2実…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る