Alphabet社株主、主要な人権問題を網羅した一連の株主提案を提出

1月11日、Alphabet社の株主は今春の年次株主総会に向けて、アルゴリズムの透明性、データセキュリティ、偽情報に至るまで、主要な人権問題を網羅した一連の提案書を提出した。

インターネット分野の人権NGOであるRanking Digital Rightsは、Alphabetの株主やInvestor Alliance for Human Rightsと協力して、提案の1つを作成した。この提案は、Googleが近々発表するFederated Learning of Cohorts (FLoC) 技術に関する人権影響評価を行うよう同社に要求している。同社はFLoCを、企業が大量の個人データを収集し広告のターゲットに使用することを可能にしてきたクッキーベースのトラッキングに代わる、プライバシーを尊重した技術だと宣伝している。しかし、データの入手法や扱いに関する不透明さがある。

また、発行済み株式の売却において、デュアルクラス株式の提供を停止するよう同社に強制する提案もあった。この決議では、将来の株式がすべて1株につき1つの議決権を持つようにし、デュアルクラス株式を段階的に廃止するための時間枠を設けるよう同社に要求している。これが承認されれば、ラリー・ペイジやセルゲイ・ブリンといった創業者やインサイダーに有利な議決権の差をつけることができる制度を事実上根絶し、会社の説明責任を果たそうとする独立株主の多くに標準議決権を与えることにつながる。

【参照ページ】
(原文)Alphabet shareholders move to tackle privacy-invasive ad-targeting technologies
(日本語訳)Alphabetの株主、主要な人権問題を網羅した一連の株主提案を提出

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る