Net-Zero Asset Owner AllianceとConvergence、気候変動およびネット・ゼロ・ソリューションへの投資拡大で協働

Net-Zero Asset Owner AllianceとConvergence、気候変動およびネット・ゼロ・ソリューションへの投資拡大で協働

1月11日、Net-Zero Asset Owner Alliance(AoA)とConvergence Blended Finance(CBF)は、新興市場および開拓市場における気候変動およびネット・ゼロ・ソリューションへの投資を拡大するための協力協定に調印したことを発表した。

AoAの66人のメンバーは、10兆米ドル以上の資産を運用しており、2050年までに温室効果ガスの排出をネット・ゼロにするためにポートフォリオの移行を進めている。一方でCBFはブレンデッドファイナンスのグローバルネットワークで、ブレンデッドファイナンスのデータ、情報、ディールフローを生成し、新興国への民間セクターの投資を拡大することに専念している。

途上国の気候変動投資ニーズは年間2兆米ドル以上と推定されているが、OECDの報告によると、民間投資の動員額は140億米ドル程度と低迷している。

また途上国のソブリンリスクの中央値はS&Pの「B」相当であり、受託者責任を果たす機関投資家から資金を集めるには不十分な場合が多い。しかし、ブレンデッドファイナンスは、投資のリスクを軽減し、目標とする投資リターンを達成する可能性を秘めている。

今回の強力は、AoAがブレンデッド・ファイナンスの分野で既に行ってきた活動を基礎とするものである。AoAは2021年11月に「ブレンデッドファイナンスの規模拡大」ディスカッションペーパーを発表し、新興市場における気候ソリューションへの投資に対する障害の特定し、既存の資金ギャップを解消するためにブレンデッドファイナンスビークルが大規模に投資を動員できると主張してきた。加えてAoAは、アセットマネージャーに対してブレンデッド・ファイナンス・ビークルの開発推進に協力するよう呼びかけている。

また、AoAとCBFは、2022年に以下3つの取組みを共同で行う予定だ。
(i) 民間投資を求める開発金融およびブレンデッドファイナンス取引へのアライアンスメンバーのアクセスの増加
(ii) アライアンスメンバーと公的開発金融コミュニティ間の直接協力の増加
(iii) ブレンデッドファイナンスの拡大に関するディスカッションペーパーと気候金融供給計画の交差する推奨の実現

【参照ページ】
(原文)NET-ZERO ASSET OWNER ALLIANCE AND CONVERGENCE BLENDED FINANCE COLLABORATE ON CLIMATE INVESTMENT SOLUTIONS
(日本語訳)AoA、コンバージェンス、気候変動およびネットゼロのソリューションへの投資拡大で協働

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