Amazon、再生可能エネルギーへの投資 欧米で新たに18件のプロジェクト追加

ソーラーパネル

12月6日、Amazonは、米国、フィンランド、ドイツ、イタリア、スペイン、英国における、実用規模の風力/太陽光発電プロジェクト 18 件の追加を発表した。これにより、2021 年時点で合計 5.6 ギガワット(GW)の調達容量を見込んでいる。現在、Amazon は世界全体で 274 件の再生可能エネルギープロジェクトを進め、2025 年までに事業運営の 100% を再生可能エネルギーで賄うという目標を掲げており、これは当初目指した 2030 年よりも 5 年前倒しのスケジュールである。

新たに加わった実用規模の風力/太陽光発電プロジェクトにより、Amazon による再生可能エネルギーの電力生産能力は合計 12 GW 超となり、全プロジェクトのフル稼働後は 1 時間あたり 3 万 3,700 ギガワット時(GWh)、つまり米国の 300 万世帯分の年間消費電力量に相当する出力が可能になる見込みだ。これらのプロジェクトで生産されるクリーンエネルギーの総量は、米国内を走る車 300 万台分の年間排出量に相当する、約 1,370 万メートルトンの炭素排出削減になる。

今般、発表となった新たな風力/太陽光発電プロジェクトは米国での 8 件の新規プロジェクト、エネルギー貯蔵ストレージと組み合わせた 太陽光発電プロジェクト、北欧における 4 つの再生可能エネルギープロジェクト、そして、イタリア、スペイン、北アイルランドでの追加プロジェクトなどが挙げられる。

Amazon と Global Optimism は 2019 年に、気候変動対策に関する誓約「The Climate Pledge」に共同調印した。Amazon はこの目標を達成するために、Amazon の出荷全体でネットゼロカーボンを目指す「Shipment Zero」ビジョンの実現、配送用にこれまでで最大の発注台数となる 10 万台のEVを調達するといった実際の事業活動を手段とし、The Climate Pledge 基金を通じた脱炭素化サービス/ソリューション開発への 20 億米ドル(約2080億円)の投資によって、事業全体で引き続き炭素排出量削減に取り組んでいくとしている。

【参照ページ】
Amazon、世界で274 件の再生可能エネルギープロジェクトに投資、欧米で新たに 18 プロジェクトを追加

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る