30%クラブジャパンが「投資家の視点から見たDE&I 情報開示の好事例」を公表

11月22日、30%クラブジャパン・インベスターグループが「投資家の視点から見た DE&I 情報開示の好事例(2024 年版)」を公表した。

30% Clubは2010年に英国で創設された、取締役会を含む企業の重要意思決定機関に占める女性割合の向上を目的とした世界的キャンペーンであり、現在20か国以上で展開されている。30%クラブジャパンは2019年に活動を開始している。

当レポートは昨年に続き2回目の発行となり、30%クラブジャパン・インベスターグループに参加するメンバーが日頃の企業調査を通じて読み解いてきた日本企業の統合報告書の中から DE&I と女性活躍推進に関連する開示の好事例を選び、それら好事例から見えてきた「投資家が重要と考える共通点」を議論し、その内容をとりまとめている。

レポートに掲載した好事例に共通する点としては、社長メッセージ、企業価値創造ストーリーやマテリアリティ分析などを通じて、企業の経営戦略に関連する全体像が示された中、これらとの“つながり”のある人材戦略が開示され、施策やKPIも、その“つながり”の中で記載されている点があげられる。同グループは、投資家は具体的に、以下の①~③に沿う形の情報開示を企業に期待していると分析した。

WHY
経営トップが、企業の目指す姿に向けた経営戦略を説明する中で、なぜ人材戦略が重要なのか、社長メッセージなどで経営戦略との“つながり”をもって説明されているか。

HOW
経営戦略と重要な“つながり”を持つ人材戦略をどのように実現していくのか、CHRO(最高人事責任者)のメッセージなどを通じて、DE&Iを含めた具体的な方針や推進体制を開示しているか。

WHAT
上記の戦略、方針、推進体制を踏まえ、何をすべきかが、具体的な施策や事例、適切かつ具体的なKPIと目標およびその進捗を通じて開示されているか。

【参照ページ】
(原文)投資家の視点から見た DE&I 情報開示の好事例(2024 年版) ~ 投資家が考える日本企業の好事例と評価のポイントを交えながら ~

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