10月4日、アジア機関投資家の気候変動イニシアティブAIGCCは、新たなガイド「グリーンウォッシュと回避策」を発刊した。本ガイドは、日本やアジアで活動を展開する銀行や機関投資家がグリーンウォッシュを防止するのに役立つ。
本ガイドは、グリーンウォッシュ回避のための推奨事項として、「自社でのグリーン性の精査」「透明性確保」「有言実行」「グリーン性のダイナミズムに即した定期的モニタリング」「法的義務と受託者責任の把握」の5つの柱を掲げ、それぞれにおける対策内容を詳述している。
国際的なグリーンウォッシュ規制については、「開示・報告」「気候タクソノミー」「商品・ファンド表示」「グリーン格付要件」「ネット・ゼロ・インテグリティ」の5つの種類を明示。日本では、経済産業省と国土交通省が策定したカーボンニュートラルに向けた産業分野別技術ロードマップが、実質的なタクソノミーとしてみなされているとした。
また、国内のグリーンウォッシュ規制や自主的な対策における新たな動きとして、以下についても言及している。
- サステナビリティに関連した開示要件の強化:日本サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、2025年3月31日までに、国際サステナビリティ基準委員会(IFRS)のIFRS S1とIFRS S2に相当する日本版を発行すると発表。これにより、日本の開示基準が強化されることが期待される
- 投資商品のグリーンウォッシュに対する懸念に対応するため、商品とファンドのラベリングに関する新ガイドラインの発表
- ESG要素に関する企業間のパフォーマンス比較の調和や指針を示すルールの導入された
【参照ページ】
(原文)New Japan edition of “Greenwashing and how to avoid it: An introductory guide for Asia’s finance industry” released
(日本語参考訳)AIGCC、日本版「グリーンウォッシュとその回避策」ガイド発刊