5月6日、大手商社の丸紅は、ロシア・ウクライナ情勢を踏まえてロシア事業を縮小する方針を明らかにした。ロシア関連の新規取引については制裁方針の対象とならないケースも含めて凍結とし、既存の取引についても可能な限り解約すると述べている。
同社の2021年度の決算では、ロシア事業の資産価値が126億円減少した。このうちのほとんどをロシア極東のサハリンで行われている石油・天然ガス開発事業「サハリン1」が占めている。官民が出資する当プロジェクトについては、「政府をはじめとする関係各所とも協議のうえ、適切な対応を検討する」としている。
また、リース事業では、EUの一連の制裁に伴いロシア向けのリース契約は2022年3月中に全て解約済みである。現在は気体の引き揚げ・再リースに取り組んでおり、12機のうち2機は引き揚げ完了、残りの10機の返還についても交渉中である。一連の施策により、約100億円を減損処理した。
【参照ページ】
丸紅 ロシア事業縮小へ サハリン1「撤退したい気持ちはある」
丸紅 2021年度 決算 IR補足資料
機構改革、主要人事およびロシア・ウクライナ情勢を踏まえた当社グループの取組み方針に関するお知らせ