丸紅、ロシア事業を縮小 投資の停止・既存の取引を解約

5月6日、大手商社の丸紅は、ロシア・ウクライナ情勢を踏まえてロシア事業を縮小する方針を明らかにした。ロシア関連の新規取引については制裁方針の対象とならないケースも含めて凍結とし、既存の取引についても可能な限り解約すると述べている。

同社の2021年度の決算では、ロシア事業の資産価値が126億円減少した。このうちのほとんどをロシア極東のサハリンで行われている石油・天然ガス開発事業「サハリン1」が占めている。官民が出資する当プロジェクトについては、「政府をはじめとする関係各所とも協議のうえ、適切な対応を検討する」としている。

また、リース事業では、EUの一連の制裁に伴いロシア向けのリース契約は2022年3月中に全て解約済みである。現在は気体の引き揚げ・再リースに取り組んでおり、12機のうち2機は引き揚げ完了、残りの10機の返還についても交渉中である。一連の施策により、約100億円を減損処理した。

【参照ページ】
丸紅 ロシア事業縮小へ サハリン1「撤退したい気持ちはある」
丸紅 2021年度 決算 IR補足資料
機構改革、主要人事およびロシア・ウクライナ情勢を踏まえた当社グループの取組み方針に関するお知らせ

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. 2025-7-10

    EUタクソノミーの簡素化で企業の負担軽減へ―欧州委、報告義務緩和を採択

    7月4日、欧州委員会は、EU共通の分類基準であるEUタクソノミーに関する一連の簡素化措置を採択した…
  3. 2025-7-9

    ISSB、SASB基準の包括的見直し案を公表

    7月3日、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、SASB基準の改訂案およびIFRS S2実…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る