「男女平等度ランキング2024」日本は146カ国中118位でG7最下位

6月11日、世界経済フォーラム(WEF)は2024年のグローバル・ジェンダー・ギャップ・レポートを発表した。2024年版のグローバル・ジェンダー・ギャップ・レポートは、経済的参加と機会、教育達成、健康と生存、政治的エンパワーメントの4つの主要な側面で男女格差をベンチマークしている。このレポートは、2006年から開始され、146ヵ国を対象に調査している。その内101カ国のデータは毎年連続して含まれ、長期的なトレンド分析が可能だ。

日本は全体の順位で118位に位置し、ジェンダー平等の達成度は66.6%であった。前年(2023年)からの大幅な進展が見られ、ジェンダー平等の改善が確認されたが、依然として多くの改善の余地がある。
政治的エンパワーメントの分野では、2024年において最も顕著な進展が見られた。前年からの改善により、順位が25位上昇したが、113位という低い順位にとどまっている。これにより、日本の女性の政治参加はまだ限られていることが示されている。

経済参加と機会の分野でも、わずかな改善が見られた。2024年のスコアは56.8%で、120位にランクインした。高位職における女性の割合が少なく、ジェンダー平等スコアは17.1%にとどまっている。これにより、職場でのジェンダー平等が依然として大きな課題であることが明らかだ。

教育達成に関しては、日本はほぼ完全な平等を達成している。2024年のスコアは99.3%で、72位に位置している。前年から引き続き良好な結果を示しており、教育機会の面では男女差がほとんどない。

健康と生存の分野でも、日本は安定したスコアを維持しており、58位に位置している。2023年とほぼ同じスコアであり、健康におけるジェンダー格差は小さい。

総じて、日本は教育と健康の分野では高い評価を得ているが、政治参加と経済的機会の面では大きな課題が残されている。特に、高位職でのジェンダー格差が顕著であり、これが日本全体のジェンダー平等スコアを引き下げている。今後は、これらの分野でのさらなる改善が必要だ。

【参照ページ】
(原文)Global Gender Gap 2024
(日本語参考訳)グローバル・ジェンダー・ギャップ2024

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を

    2024-11-5

    SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を

    SSBJ公開草案が2024年3月に公開され、2025年3月に最終化される予定であり、2025年4月…
  2. カーボンクレジットはスコープ3の削減に有効か?VCMI「Scope3 Flexibility Claim」を読み解く

    2024-10-30

    カーボンクレジットはスコープ3の削減に有効か?VCMI「Scope3 Flexibility Claim」を読み解く

    企業がネットゼロを実現するためには、自社だけでなくサプライチェーン全体を通じたスコープ3排出量の把…
  3. 2024-10-30

    IFS、PwCとの協力でサステナビリティ管理モジュールを発表

    10月15日、エンタープライズクラウドのリーダーであるIFSは、PwCと共同開発した新しい「サステ…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る