12月14日、三井化学株式会社は、社会のカーボンニュートラル実現に向けたプラスチックのバイオマス化を進めるため、日本で初めてのバイオマスナフサからのバイオマス誘導品の生産を開始すると発表した。すでに、大阪工場(大阪府高石市)に、Neste社のバイオマスナフサ3000トンが到着し、エチレンクラッカーへの投入を開始した。
今回使用するNeste社のバイオマスナフサは、植物油廃棄物や残渣油等を原料に製造される。バイオマスナフサを使用することで、原料からプラスチック製品が廃棄されるまでのライフサイクルにおけるCO2は、石油由来ナフサ使用時に比べて大幅に削減されることが見込まれる。
今般のバイオマスナフサは、日本初荷揚げであり、今後大阪工場のエチレンクラッカーから誘導品へ展開し、ISCC PLUS認証に基づいたマスバランス方式で各種プラスチック・化学品に割り当てバイオマス認証を付与した製品として出荷を開始する予定である。
三井化学は、地球温暖化対策に貢献するバイオマス化は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて重要な戦略課題と捉えている。また、 循環経済の実現に向け、化学品・プラスチックのリサイクルとバイオマス化の両輪を進めており、プロセスの開発とともに、今回のバイオマスナフサ本格導入を進め、着実にバイオマスの社会実装を推進していくとしている。