10月11日、旭化成の欧州統括拠点である旭化成ヨーロッパは、オランダのCircularise B.V.および丸紅株式会社が主催する、持続可能な製品の国際的な認証制度の一つであるISCC PLUS認証に関する共同プロジェクトに参加した。
ISCC PLUS認証は、世界的な認証制度の一つであり、バイオマス原料やリサイクル材などの原材料から最終製品までのサプライチェーンをマスバランス管理で繋ぎ、最終製品におけるサステナビリティ特性を消費者まで保証するもの。
旭化成グループは「Care for Earth」の観点から「カーボンニュートラルでサステナブルな世界の実現」を目指して、バイオマス原料やリサイクル材、再生可能エネルギーの使用などの取り組みに注力している。今後、製品におけるサステナビリティ特性の獲得が重視され、認証に関する信頼性や認証取得時の効率性も一段と必要とされるようになる中で、その実現に貢献するとともに、認証に関する知見を深めるため、同社は本プロジェクトに参加した。
本プロジェクトには、Circularise B.Vの他、同社を含む化学メーカー、商社、家電メーカーなど10社が参加した。本プロジェクトでは、ISCC PLUS認証のマスバランス管理をCircularise B.V.のシステム上で運営し、10社がサプライチェーンの流れに従ってデータを投入することで、サステナビリティやトレーサビリティの信頼性を消費者に伝えるまでの有効性について、テストを行った。
本プロジェクトの参加者は、ISCC PLUS認証を受けるために必要なデータや持続可能性に関するデータを、Circularise B.V.のブロックチェーンシステムを用いて共有した。その結果、システムを利用することによる効率性に加え、データがサプライチェーンの上流から下流に伝達される上での秘密保持性、マスバランス管理の適切性、データの書き換えができないことによる信頼性などが、ブロックチェーン技術により担保されることを確認した。
旭化成グループは、本プロジェクトでの成果を踏まえ、他社との協働を深化させながら、『中期経営計画 2024 ~Be a Trailblazer~』にもとづき、サステナビリティ特性を有する製品・サービスの提供をより進めていくと述べている。