Google Cloudサーベイ:サステナビリティ戦略と実行のギャップが明らかに

4月14日、Google Cloudが発表した調査によると、企業のサステナビリティの優先順位は上昇している一方で、経営幹部の多くがサステナビリティへの取り組みを誇張していると感じており、進捗を測定するツールの不足も明らかになった。

本調査は、Google Cloudに代わってHarris Pollが実施し、複数のグローバル市場および業界において、約1,500人の経営幹部を対象に行った。

その結果、89%が「以前よりサステナビリティに関心がある」という項目に同意し、93%が「報酬をESG目標と関連付けることを望む、またはすでに行っている」と回答した。また、サステナビリティへの取り組みとして、平均して4つのプログラムを実施していることが分かった。

しかし、経営幹部が明らかにESGを優先している一方で、サステナビリティ戦略の実行と進捗の測定には、大きな課題が残存している。サステナビリティへの取り組みを測定するツールの導入は36%にとどまり、測定結果に基づいて成果を最適化していると回答したのは5人に1人以下であった。また、半数以上が自社を「グリーンウォッシュ(環境に配慮していない企業)」であるとして、サステナビリティへの取り組みを誇張していると回答した。

本調査によると、サステナビリティの進展を阻む主な障害は、「適切なテクノロジーへの投資不足」と「問題点の理解不足」である。その他の主な障壁としては、成長と利益への執拗なまでのこだわり、サステナビリティ対策に充てる予算の不足、規制によるインセンティブの欠如などが存在する。

【参照ページ】
(原文)CEOs are Ready to Fund a Sustainable Transformation

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る