
3月26日、次世代農業バイオソリューションを手掛けるGreenLight Biosciencesは、シリーズC資金調達を完了したと発表した。新たに気候変動対策に特化するJust Climateから2,500万ドル(約38億円)の出資を受け、既存および新規投資家からの支援も加わった。今回の資金調達は、農業生産性向上と生物多様性保全を両立する同社の革新的な技術への期待を示すものである。
調達資金は、すでに米国とウクライナで登録された世界初のRNA農薬スプレー「Calantha」の商業化加速に活用される。Calanthaは高い効果を発揮し、ポテト生産者に対して、従来の化学農薬に代わる安全かつ環境負荷の少ない選択肢を提供している。
また、今後は米国での登録完了後、ミツバチの天敵であるバロアダニ対策用製品「Norroa」の商業化にも注力する。2024年6月から2025年2月にかけて、養蜂家の平均コロニー減少率が62%という深刻な状況の中、同製品は養蜂業界の重要な支援策となる見込みである。さらに、農薬効率を高め環境負荷を低減する薬剤「Fortivance」の国際展開も推進する。
資金はブラジルをはじめとした中南米市場への進出や、スペイン・セビリアに新設した最先端農業研究施設の活用による欧州での事業強化にも充てられる。
同社は今後、農薬代替となる持続可能な農業技術の開発を通じ、環境保全と食料生産の両立を支援するリーダーとしての地位を一層強化していく方針である。
(原文)GreenLight Biosciences Announces Close of Additional Financing
(日本語参考訳)グリーンライト・バイオサイエンス、追加資金調達の完了を発表