12月17日、欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、非上場中小企業向け自主的報告基準「VSME(Voluntary Sustainability Reporting Standard for SMEs)」に関する技術的助言を欧州委員会に提出したと発表した。
この基準は、CSRD(企業サステナビリティ報告指令)の義務対象外である中小企業向けに設計されており、持続可能な経済への移行を促進するため、グリーンファイナンスへのアクセスを支援することを目的としている。VSMEは基本モジュールと包括的モジュールで構成され、銀行や投資家、大企業からの情報要求に対応可能な構造となっている。
EFRAGは2024年1月から5月にかけて公開協議を実施し、得られたフィードバックをもとに基準を簡素化。11月13日に最終承認された。今後はデジタルツールやガイドラインを活用し、中小企業が基準を採用しやすくするための支援活動を進める予定である。
EFRAG SRBのパトリック・ドゥ・カンブール議長は、「VSMEは中小企業が直面する複雑なデータ要求を簡素化し、新たなビジネス機会と財務管理の洞察を提供するものだ」とコメントした。
【参照ページ】
(原文)EFRAG releases the Voluntary Sustainability Reporting Standard for non-listed SMEs (VSME)
(日本語参考訳)EFRAG が非上場中小企業 (VSME) 向けの自主的持続可能性報告基準を発表