環境省、ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテルを化審法の第二種特定化学物質に指定へ

5月28日、環境省の中央環境審議会は、環境大臣に対し、ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル(NPE)を化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の第二種特定化学物質に指定すること等について答申したと発表した。

第二種特定化学物質とは、長期毒性を有するおそれのある化学物質のうち、相当広範な地域の環境中に相当程度残留等するために、人の健康又は生活環境動植物の生息・生育に係る被害を生じるおそれがあると認められる化学物質のことである。指定された場合、製造輸入予定数量や実績数量の届出のほか、技術上の指針の遵守や表示に関する義務が生じる。

2023年1月17日に中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会において、NPEのリスク評価を行った際、NPEが自然的作用により変化しノニルフェノールが生成され、継続的に摂取されていること、また広範囲にノニルフェノールが相当程度残留していることにより、生活環境動植物の生息や生育に係る被害を生ずるおそれがあると認められた。

また、2023年9月15日に開催された中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会において、第二種特定化学物質に指定することが妥当であるとの結論が得られていた。

今後、パブリックコメント等を実施し、第二種特定化学物質を規定する化審法の政令を改正することでNPEが第二種特定化学物質に指定される予定。今回の指定は、2009年の化審法改正により導入されたリスク評価により著しいリスクがあると判明したものとして指定される初めての例となった。

【参照ページ】
(原文)中央環境審議会「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく「ポリ(オキシエチレン)=アルキルフェニルエーテル(アルキル基の炭素数が9のものに限る。)」の第二種特定化学物質への指定等について(答申)」について

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  2. ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント

    2024-11-18

    ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント(再掲)

    サステナビリティ情報、非財務情報、ESGデータなど企業のサステナビリティの取り組みを示す情報は、投…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る