6月14日、経団連は”インパクト指標”を活用し、パーパス起点の対話を促進する旨の報告書を発表した。
本報告書では、従来の ESG 投資における「KPI」を一歩進めた、「インパクト指標」に焦点を当てている。インパクト指標とは、「事業や活動の結果として生じた、社会的・環境的な変化や効果を示す指標」である。これらは、企業による革新的な事業/イノベーション等が創出する社会への具体的な貢献度を示すと同時に、異なるステークホルダーが、双方のサステナビリティへの取組みを理解するための橋渡しにもなる。
本報告書では、エッセンス編にて、企業と投資家が対話の際に求める情報やインパクト指標の重要性や利点、具体的な活用例を提示する。また実践編では、インパクト指標を活用する対話に向けた実践上の課題と対策を示している。さらに、今後のインパクト指標を活用する対話の創出・円滑化に向けて、企業と投資家の双方にとって関心が高く、日本の重要課題、そして成長分野として期待されるレジリエンス(SDGs目標11、9)とヘルスケア(目標3)等、84個のインパクト指標例を提示している。
経団連は、本報告書を参考に、企業および投資家とのインパクト指標を活用した対話が促進され、企業によるパーパス起点で明確化されたビジネスモデルの変革に資する事業/イノベーションへの投資の加速、新たな成長事業の実現が一層図られること、また政府や業界団体においても、企業と投資家のサステナビリティに関する自主的な取組みを後押しすることを期待している。
【参照ページ】
“インパクト指標”を活用し、パーパス起点の対話を促進する