12月15日、ベルギー、フランス、オランダ、英国のスーパーマーケット・チェーンは、ブラジルで急増する森林破壊とその関連性を示す新たな調査結果を受け、ブラジル産牛肉や世界最大の牛肉会社JBSと提携した牛肉製品の販売を全面的に中止すると発表した。
この動きは、Repórter Brasilが国際環境NGOであるMighty Earthと共同で行った新たな調査によるもので、ビーフジャーキー、コンビーフ、新鮮なプライムカットといった形でヨーロッパの小売店の棚に並ぶ、森林破壊に関連した牛肉を追跡調査した結果、明らかになったものである。
年間500億ドルの売上高を誇るJBSは、世界最大の牛肉生産者であり、ブラジル国内だけで1日に約3万5千頭の牛を屠畜している。しかしながら、この4月、Mighty Earthは森林破壊データの最新分析結果を発表し、JBSが食肉加工業者として最悪の結果を出していることを明らかにした。過去2年間で10万ヘクタールの皆伐につながったという。このうち約75%は保護区内で発生しており、ブラジルの法律では違法となる可能性がある。また、生産地を偽る「キャトルロンダリング」が行われている証拠も明らかになった。
本調査によると、過去1年間で、ブラジル・アマゾンは過去15年間で最悪の森林破壊レベルを記録しており、科学者たちは、アマゾンとセラードの伐採地の3分の2が牛の放牧地に転換されたと推定している。
【参照ページ】
(原文)Supermarkets Across Europe Drop Brazilian Beef Over Deforestation Linked to Meat Giant JBS
(日本語訳)欧州小売大手6社、ブラジル産・JBS産の牛肉販売の全面的中止を発表