S&P Global、気候リスク分析ソリューションプロバイダーのThe Climate Serviceを買収

S&P Global、気候リスク分析ソリューションプロバイダーのThe Climate Serviceを買収

1月4日、信用格付、ベンチマーク、分析の大手プロバイダーであるS&P Globalは、気候リスク分析ソリューションおよびツールプロバイダーのThe Climate Serviceを買収したことを発表した。

2017年に設立されたThe Climate Serviceは、投資家、企業、コミュニティが気候変動による財務リスクと低炭素経済への移行による機会を理解できるようにするためのソリューションを提供している企業だ。同社のClimanomicsプラットフォームは、気候リスクを定量化し、異なる気候シナリオの下で移行リスクと物理的リスクおよび機会を財務用語で測定・報告するための出力を提供し、ユーザーが気候関連財務開示に関するタスクフォース(TCFD)の枠組みに沿った気候リスクを報告・開示できるようにするものである。

このプラットフォームは、異常気温、干ばつ、山火事から沿岸部の洪水、サイクロン、水ストレスに至る物理的リスクのモデル化に加え、法律、規制、市場環境の変化を含む移行リスクに関するインテリジェンスも顧客に提供する。

S&P Globalによると、今回の買収により、同社の顧客向けポートフォリオにESGの見識とソリューションの機能が追加されることになるという。この発表は、S&P Globalが昨年発表したSustainable1(サステナブル1)に続くもので、ベンチマーク、分析、評価、インデックスの製品およびソリューションを含む、同社のサステナビリティサービス一式の統合グループであり、S&P Globalの全部門からのESG製品、洞察およびソリューションの単一提供元として機能するものだ。

【参照ページ】
(原文)S&P Global Acquires The Climate Service, Inc.
(日本語訳)S&Pグローバル、クライメイト・サービス社を買収

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-12

    BCG支援のVC、Bキャピタル、気候変動プラットフォームのリードへ向け新たな幹部を発表

    4月8日、マルチステージのベンチャー投資会社であるBキャピタルは、気候変動投資プラットフォームの拡…
  2. 日本、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    2024-4-11

    SSBJ(サステナビリティ基準委員会)、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    4月3日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、IFRS財団の国際サステナビリティ基準委員会(…
  3. 2024-4-11

    ブラックロック、ESG政策を理由に1.3兆円の資産売却を決定したテキサス州を「無謀」とし、再考を促す

    3月21日、ブラックロックは、テキサス州教育委員会がエネルギー企業への「ボイコット」とESG投資慣…

アーカイブ

ページ上部へ戻る