LGIM、収入格差が英国のカーボンニュートラルの障壁になるとする調査結果を発表

big ben bridge castle city

10月20日、英保険大手LGIMの最新版の一部として発表された最新の調査結果によると、家庭レベルでのクリーンでグリーンな技術への移行において、裕福でないコミュニティが取り残されるリスクがあることが判明した。

同社の最新の調査によると、年収2万ポンド(約300万円)以下の世帯は、年収4万ポンド(約600万円)以上の高所得世帯に比べて、環境技術の導入が大幅に遅れており、英国では、気候変動への移行を富裕層だけに限定することで、ネット・ゼロ計画を頓挫させる危険性があるとした。

具体的に高所得世帯は、低所得世帯(それぞれ8%、4%、44%)に比べて、自宅に再生可能エネルギー源を設置している(20%)、EVを運転している(18%)、自宅にスマートメーターを設置している(53%)、といった差が産まれている。

本調査では、個別世帯の努力に頼るのではなく、政府・自治体・家庭側のコストを政府が負担し、コミュニティ単位での転換を進める必要があるとしている。

【参照ページ】
(原文)Household inequalities threaten UK target of Net Zero emissions by 2050
(日本語訳)2050年までに排出量をゼロにするという英国の目標を脅かす家庭の不平等

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-4-2

    金融業界の95%のCO2排出は「間接的」:資金提供排出の実態

    3月6日、米信用情報大手のEquifaxが新たなブログを発表し、金融機関の温室効果ガス排出の約95…
  2. 2025-4-2

    サステナビリティの課題と機会 – 財務・ITとの連携が成功のカギ

    2月27日、ERM Sustainability Institute、Salesforce、Glo…
  3. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る