Stellantis、Samsung SDIとの提携により北米EV用電池の生産能力を増強

 

10月22日、Stellantisは、韓国の電池メーカーであるSamsung SDIとの間で、Stellantisの電気自動車に搭載する電池セルおよびモジュールを北米で生産することを目的とした合弁会社を設立する計画を発表した。

Stellantisは、米国、カナダ、メキシコでStellantisのEVに供給するための大規模なバッテリー

製造施設を北米で開発するために、LG社との合弁会社設立に続き、今週、2つ目の大規模なバッテリーに関する発表を行った。これらの合弁会社は、StellantisのグローバルEV戦略の一環であり、2025年までに300億ユーロ(約3兆9724億円)以上を電動化とソフトウェア開発に投資し、2030年までに260GWh以上の容量を達成することを計画している。

【参考記事】Stellantis社とLG社、北米の大規模EV用バッテリー新工場で提携

Stellantisによると、2025年の生産開始を目指す新施設の場所は、現在検討中とのこと。当初の生産能力は年間23ギガワット時で、最大40ギガワット時まで増やすことができる予定である。

今回の発表は、世界の自動車メーカーが、米国および北米の電気自動車分野への投資を大幅に拡大する準備が整ったことを受けたものである。先月、フォードは電気自動車とバッテリーの新工場に数十億ドルを投資する計画を発表し、GMは2025年までに自動走行車(AV)と電気自動車(EV)分野に350億ドル(約3兆9,759億円)を投資することを約束した。22日未明には、トヨタ自動車が米国におけるEV用電池の生産能力を拡大するため、30億ドル(約3,421億円)以上を投資する計画を発表した。

【国際】トヨタ、約3,800億円を投じて米国でEV用電池の生産能力を増強

8月、バイデン大統領は、2030年までに米国の新車販売台数の半分を、電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車を含むゼロエミッション車が占めるようにするという新たな目標を定めた大統領令に署名した。この大統領令と同時に、GM、Ford、Stellantisの3社は共同声明を発表し、2030年までに米国の電気自動車の販売台数を年間販売台数の40〜50%に引き上げることを「共通の目標」としている。

【参考記事】バイデン大統領、2030年にゼロエミッション車の販売台数を50%にする目標を掲げる

【参照ページ】
(原文)Stellantis and Samsung SDI to Form Joint Venture for Lithium-Ion Battery Production in North America
(日本語訳)Stellantis、Samsung SDIとの提携により北米EV用電池の生産能力を増強

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