スナム、2億ドル規模の持続可能性リンク債を発行

5月20日、イタリアを拠点としたガスインフラ事業者のスナムは初となる米ドル建てのサステナビリティ・リンク・ボンドを、2億ドルで発行した。この取引は、スコープ1、2、3すべてでネットゼロGHG排出の目標を掲げた世界初のものだ。

この発行では、申し込みが10億ドルに達し、需要が供給のおよそ5倍となった。スナムはこれにより、持続可能な金融目標に向けたグループの進捗を加速させ、全体的な資金調達におけるサステナブルファイナンスの割合を86%に引き上げた。

この発行は、スナムの米国市場でのデビューを示し、外貨での資金調達が中長期証券の10%以上を占める重要なマイルストーンとなった。発行金利の加重平均はユーロ換算で約4%である。

スナムのCEO、アゴスティーノ・スコルナジェンチは、「この初のドル建て債発行は、資金調達源の多様化、持続可能金融の加速、国際的な投資家基盤の拡大において大きな一歩となります」と述べた。

(原文)Snam successfully places its first US dollars multi-tranche Sustainability-Linked bond totaling 2 billion USD. It represents the first Sustainability-Linked transaction globally with a Net Zero GHG emissions target across Scopes 1, 2, and 3

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-6-13

    CSRD改革案に欧州企業が懸念 調査で現場の支持と課題が明らかに

    5月、欧州のNGOであるWeAreEuropeは、CSRD(企業サステナビリティ報告指令)について…
  2. 2025-6-12

    環境省、中小企業の脱炭素化支援へ新指針 – 地域ぐるみで推進

    5月19日、環境省は中小企業の脱炭素経営を推進するための「地域ぐるみでの支援体制構築ガイドブック(…
  3. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る