
モルガン・スタンレーの「Sustainable Signals: Corporates 2025」によると、世界の企業の88%がサステナビリティを「価値創出の機会」と捉えており、持続可能な戦略の実行について「期待を上回る」または「期待通り」と回答した企業は65%に達した(前年より6ポイント増)。
サステナビリティ戦略における最大の障壁は「高額な投資需要」(24%)であり、政治的・マクロ経済的不確実性(15%)、自社の持続可能性評価の理解不足(16%)が続く。とはいえ、83%の企業がサステナビリティ投資に対し他の投資と同様にROI(投資収益率)を測定可能と回答した。
気候リスクに関しては、過去1年間で57%の企業が極端な暑さや嵐などによる事業影響を経験。今後5年間では、事業コスト増や投資需要の拡大など、物理的・移行的気候リスクによる影響を6〜7割の企業が「非常に」または「ある程度ありうる」と予測している。一方で、80%の企業は「備えがある」と自信を示した。
5年先を見据えた最大のビジネス機会として「収益性向上」(25%)が挙げられたが、コスト負担は依然として主要課題に残っている。