Areim、データセンター投資を拡大—DCファンドの追加資金調達で総額9億ユーロに

3月5日、スウェーデンを拠点とする不動産投資会社Areimは、北欧データセンターファンド「Areim DC Fund」において4億5,000万ユーロ(約720億円)の追加資金調達を完了し、ファンドの総資本を9億ユーロ(約1,440億円)に引き上げた。今回の資金調達は需要が大幅に上回り、北欧および国際的な機関投資家からの出資が増加し、投資家層のさらなる多様化につながった。この2年間で同社は、株式・債務・社債資本を含め、12億ユーロ(約1,920億円)以上の資金を同プラットフォームに集めている。

Areimは2018年にEcoDataCenterの過半数株式を取得し、2023年には完全子会社化している。今回調達した資金は、同社の事業拡大に活用される予定である。AreimのCEOであるヘンリック・ブリンク・ランデリウスは、「今回の資金調達の成功は、当社のデータセンター投資戦略への強い支持の表れであり、北欧市場のデータセンターへの関心と魅力の高まりを示している」と述べた。また、Areimの創業者でありEcoDataCenterの会長を務めるレイフ・アンダーソン氏は、「デジタルインフラへの需要が急増する中、持続可能なデータセンターは不可欠な存在となっている」とし、今後も北欧地域のデータセンター開発を主導していく方針を強調した。

EcoDataCenterは、再生可能エネルギーを活用した持続可能なデータセンターの開発を進めており、AIやクラウドサービスの拡大に伴う需要増に対応している。Areimは今回の資金調達を通じて、デジタルインフラの中核を担うデータセンター市場での競争力をさらに強化し、投資家や顧客に向けた価値創出を継続する。今後の成長戦略には、新規データセンターの開発やエネルギー効率の向上などが含まれており、持続可能なデータセンター市場におけるリーダーシップを確立することを目指している。

【参照ページ】
(原文)Areim announces successful additional capital raise of EUR 450 million for the Areim DC Fund
(日本語参考訳)アレイム、アレイムDCファンドの4億5000万ユーロの追加資本調達に成功と発表

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. Green Impact Exchange(取引所)とは?インパクト投資の行方と上場の可能性

    2025-5-7

    Green Impact Exchange(取引所)とは?インパクト投資の行方と上場の可能性

    ESG投資は一時のブームを経て、いま転換点にある。政治的・制度的反発、透明性への疑義、そして投資リ…
  2. ESGフロントライン:統合報告書はどう”差別化”できるのか

    2025-5-6

    ESGフロントライン:統合報告書はどう”差別化”できるのか

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察してい…
  3. 2025-5-2

    EcoVadis、「Worker Voice」で労働リスクを可視化

    4月16日、サステナビリティ評価機関EcoVadisは、サプライチェーン全体の労働環境や人権リスク…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る