5月17日、フィンランドにおけるWBCSDのグローバルネットワークパートナーであるFIBSは、「Sustainability in Finland 2023 Survey」の結果を発表した。フィンランドではサステナビリティが企業のイノベーションと投資を促進しているが、持続不可能なビジネス慣習は依然として残っている。しかし、持続不可能なビジネス慣行を放棄した企業はわずか16%であり、製品やサービスのポートフォリオから持続不可能な代替品を削除した企業はさらに少ない(13%)。
調査対象となった企業の大多数(64%)は、リスクを低減し、事業活動が環境や社会に悪影響を与えないようにすることに、サステナビリティへの取り組みを引き続き重視している。
同時に、最大35%の企業が、事業による悪影響を最小限に抑えるだけでなく、企業の行動によって社会・環境システムが回復・繁栄するための能力を生み出す、より再生的なビジネスアプローチにすでに移行していると答えている。
予想に反して、2022年の世界的な政治状況(ウクライナ戦争、コロナパンデミック、エネルギー危機)は、フィンランド企業のサステナビリティへのコミットメントを弱めることはなかった。
また、本レポートでは、フィンランドの企業では持続可能な開発のためのロビー活動に対する自社の立場やアプローチを知らない人が多いことが強調された。57%もの人が、持続不可能な政策を推進する提言組織に対する自社の立場を知らず、3分の1強(36%)が自社がどのような政治的ロビー活動を行うかを知らない。
企業の今後の主な課題は、スキルとリソースの不足である。企業の責任目標に関連して、自社のスキルが十分であると考える企業はわずか6%、企業の責任目標に関連して、自社のリソースと対策が十分であると考える企業はわずか10人に1人である。
「Sustainability in Finland 2023 Survey」は、フィンランドの大企業および中堅企業の企業責任の実践、課題、将来の展望について包括的な概観を提供している。フィンランドの1,000社の大企業、および最も重要な協同組合やその他の事業者から、184名のCEOおよび企業責任担当取締役・管理者が調査に参加した。
【参照ページ】
(原文)Sustainability in Finland 2023 Survey: Few companies have abandoned unsustainable business practices, yet regenerative business is already bringing results
(日本語訳)FIBS、フィンランドにおけるサステナビリティ2023年調査の結果を発表