
1月30日、ネリー・テクノロジーズは、チューリッヒ・インシュアランス・グループとの間で、Puro Earth Standardに基づき検証された二酸化炭素除去証書(CORC)を購入する契約を締結したことを発表した。本契約は複数年にわたり、ネリーの英国事業から排出されるCO2を削減するための大規模な取り組みとなる。
同契約は、人工的な二酸化炭素除去システムの商業化が環境保護に有意義な影響を与えることを示すものである。本契約により、ネリーは今後5年間にわたりCO2除去を進め、気候変動への取り組みを強化する。
ネリー・テクノロジーズの創設者兼CEO、スティーブン・ミルバーン氏は、「この革新的な契約は、当社のシステムを拡大するビジョンを証明するだけでなく、事業拡大のための不可欠な資金を提供するものである。パイロット事業から本格的な炭素除去事業への移行を進めることで、社会的・経済的なコベネフィットを実現する」と述べた。
また、同氏は「チューリッヒの気候変動問題への取り組みと当社の方針は一致している。二酸化炭素の除去は、組織が排出削減の努力を最大限行った後にのみ実施されるべきであり、このバランスの取れた戦略が気候変動問題の解決に貢献する」と付け加えた。
チューリッヒ・インシュアランスのサステナブルサプライチェーンリーダーであるクリス・ミンター氏は、「チューリッヒは、ネット・ゼロ・エミッションを達成するために炭素除去能力を拡大することが急務であると認識している。この複数年契約は、当社のサステナビリティの旅をさらに前進させ、気候変動との闘いへの当社のコミットメントを強化するものだ」とコメントした。
2022年の設立以来、ネリーは3年間にわたり独自のバイオエンジニアリングCO2除去システムの設計、開発、導入に注力してきた。同社のシステムは、バイオマスを生成し、それをバイオ炭へと変換するプロセスを活用し、英国の農業セクターで運用されている。
ネリーの技術は、除去・隔離プロセスをほぼ完全に制御できることを保証し、市場において独自の地位を築いている。今後5年間で、ネリーはチューリッヒへのCORC移管数を増やし、ネット・ゼロ達成に向けたさらなる一歩を踏み出す。
この購入契約は、ネリーが事業規模を拡大し、既存のパイロットサイトを拡張し、大気中のCO2を効果的に除去する能力を強化するための資金需要を支援するものとなる。
【参照ページ】
(原文)Nellie Announces Major Carbon Removal Offtake Agreement with Zurich Insurance
Group.