
1月21日、世界的な大手投資会社KKRは、英国を拠点とする独立系資産リース会社ドーソングループの買収を発表した。本買収はKKRのグローバル・クライメート戦略の一環として行われ、同グループの持続可能な成長と脱炭素化を加速する狙いがある。
ドーソングループは1935年の創業以来、車両や冷蔵ボックスなどの資産リースを中心に成長を遂げ、現在では英国を含む11カ国で1,150人以上の従業員を抱える企業である。同グループは昨年、約2億5,000万ポンドのEBITDAを記録するなど、成長著しい企業として注目されている。
今回の買収により、KKRは同グループの成長戦略を支援し、脱炭素化やゼロエミッションの移行をさらに推進する。また、KKRは従業員所有プログラムを導入し、従業員が企業の成功に直接関与できる仕組みを構築する予定である。
ドーソングループのCEO、スティーブン・ミラー氏は、「KKRの支援により、英国の顧客に引き続き市場をリードするサービスを提供しつつ、国際展開を加速できる」と述べ、脱炭素化への移行を効果的に進めることへの期待を示した。
一方、KKR欧州インフラ部門のヴァンサン・ポリカード氏は、「ドーソングループはモビリティの脱炭素化において重要な役割を果たす存在です。KKRのネットワークと専門知識を活用し、持続可能な成長と地域拡大を支援します」と語った。
KKRは過去20年以上にわたり英国市場に投資を行い、総額240億ドル以上の株式を投じてきた。同社のグローバル気候戦略の一環として、輸送の電化や蓄電池ソリューションを手掛ける英国のZenobēへの投資を含む、数々の持続可能性関連事業を推進している。
今回の買収を通じて、ドーソングループは顧客や従業員にさらなる価値を提供し、業界全体の脱炭素化を牽引する存在となることを目指す。
なお、この取引は規制当局の承認を条件としており、今後の動向が注目される。
【参照ページ】
(原文)KKR to Acquire Dawsongroup to Accelerate Growth and Support Fleet Transition